Story and History

★ story 物語

舞台は1950年代の夏の終り、ニューヨークニューヨークのダウン・タウン、ウエスト・サイド。
移民が多いこの地区はなにかといざこざが絶えない。
リフ率いるイタリア移民ジェットと、ベルナルドが率いるプエルトリコ移民のシャーク団は、
この街で縄張り争いを繰返していた。

ベルナルドの妹マリアは、メンバーのチノと結婚させようと、
ベルナルドに1ヶ月程前にプエルト・リコから呼び寄せられ、
彼の恋人のアニタも働くマダム・ルシアのブライダルショップで地味に働いていた。

ある日、マリアはベルナルドやアニタ、チノに連れられて、
アメリカで初めてのダンスパーティーに出かける。
ジェット団とシャーク団が競うように踊る中、マリアはジェット団の元リーダーで
今は真面目にドクの経営するドラッグストアで働くトニーに出合い、お互いにひとめぼれ。

ダンスパーティーの後、二つのグループはドクの店に集って、
翌日“決闘”をする事をで決める。
しかしそこに居合わせたトニーが、武器などを使わずに素手で代表が一対一で闘う
「フェア・ファイト」を約束させる。

翌日、マリアの働くブライダルショップに訪れたトニーは、
例えでも素手の戦いだとしても、争い事は自分達にはよくないので
やめさせて欲しいとマリアに頼まれる。

決闘の夜、高速道路の高架下でまさに決闘が始まった時に、トニーが止めに入る。
しかし止めに入ったで逆に事態は悪化、ベルナルドとリフのどちらからともなくナイフが抜かれる。
必至に阻止しようとしたが、ベルナルドのナイフがリフの胸に刺さるのを見たトニーは
怒りで我を忘れ、リフのナイフでベルナルドを刺殺。

自首をする前にマリアに会いに行くトニー。
しかし兄を殺されても、マリアのトニーへの気持ちは変わらず、2人でどこか遠くへ
逃げようとと決める。

シュランク警部が捜査に乗り出す。
その頃トニーはドクの店にかくまわれていた。
一方、チノはベルナルドの仇をうつために銃を持ってトニーを探し回る。

恋人を殺されながらも、アニタはマリアの愛の強さにうたれて、
マリアがシュランク警部から尋問を受けている間、
マリアの伝言を伝えにトニーの待つドクの店を訪れた。
しかし、店でジェットのメンバーに出くわして、ひどい目に合わされたアニタは
「マリアはトニーとの関係を知ったチノに殺された」と嘘をつく。

ドクに「マリアが死んだ」と聞かされたトニーは、自分もチノに殺されたほうがましだと、
「殺してくれ」と叫びながらチノを捜し回る、そこに死んだハズのマリアが現われた。
お互いが駆け寄ったその時、チノはトニーに向けて引き金を引いた。

 

時間で追うストーリー 

夏の終り頃・・女性の衣装はノースリーフ゛等の薄着だけど、
男性はジャンパーをはおっている。まあ、暑くも寒くもない気持ちの良い頃でしょうか・・?

以外は推定                 1日目

時間(PM)

出来事

5 グランドでジェットとシャークがもめる Prologue Jet Song
5: 30 リフがトニーの働くドクの店に会いに行く Something Coming
7 ブライダルショップでマリアのドレスが完成  
10 体育館でダンス The Dance At The Gym
10:30 トニー体育館を出てふ〜らふら歩く Maria
11 屋上で集うシャーク America
11:30 トニーがマリアの家を捜し当てる Tonight
11:30 ドクの店の前で集うジェット Gee,Officer Krupke
12 ドクの店でジェットとシャークの喧嘩会議  

 2日目

5:30〜 マリア、店でうかれる I Feel Pretty
6 マリアの店にトニーがやってきて結婚ごっこ One Hand,One Heart
7 トニー店に帰ってもう一働き。
マリア、洋服着替えて屋上へ。
アニタ、家で黒い蘭の香りのバブルバス。
ジェット&シャーク、念の為、武器揃える。
Quintet(Tonight)
9 決闘。リフとベルナルドが死ぬ。 The Rumble
10 トニー、マリアに自首前に謝りに。が、
駆け落ち決意し結局ベッドになだれ込む。
Somewhere
10 ガレージの前でジェットが集い、
気持ちを落ち着かせる。
Cool
11:30 アニタが部屋にやってくる。トニー逃げる
シュランク警部が職務質問にやってくる
A Boy Like That and I Have a Love
11:40 アニタ、マリアにたのまれドクの店に行く。
ドクはトニーの逃走資金集め。
 
12〜 トニー、マリアに会えたがチノに撃たれて死ぬ (Somewhere)

たった1日半、31時間に起きた話です。
それにしても、151分の映画で15曲、序曲も入れると16曲・・約10分に一曲、なんて贅沢!

History 〜 WSS誕生の経緯

ジェローム・ロビンスが、
「ロミオとジュリエット」の現代的解釈について、学生と語り合っている時にアイデアが閃く。
1949年1月6日
レナード・バーンスタイン、アーサーロレンツ、共に1918年生まれの3人が
設定を現代のNYに置き換えてヨダヤ教徒とカトリック教徒との対立を描いたミュージカル「イーストサイド物語」を提案する。
55年に3人は再会し、当時問題となっいたアメリカ人不良グループとヒスパニック系不良グループの対立に変更。
当初、バーンスタインが作詞作曲の予定だったが、詩はスティーブン・ソンドハイムに依頼。
やがて、イーストサイドのスラム街が取り壊されて、不良が東から西へ移動したため「ウエストサイドーストーリー」に変更。
1957年8月19日ワシントンで初演。同年9月26日より ブロードウェイのウィンターガーデン劇場で
キャロルローレンス(Carol Lawlerence)、ラリー・カート(Larry Kert)、チタ・リベラ(Chita Rivera )よって上演。
憎しみと見難い争いに満ちた話しをミュージカルにするなど自殺行為、と成功を危ぶまれたが、
結果、この作品はブロードウェイ・ミュージカルのレベルをぐんと引き上げ

ミュージカル最高傑作として“古典”の殿堂入りをしている。

数ヶ月の準備の後、
映画撮影のクランクインは1960年8月10日、
一年半の歳月と、500万ドルの予算に100万ドルが追加。
ロバートワイズに加え、J・ロビンスが共同監督として参加

音楽監督兼共同製作者にソウル・チャプリン
リアリズムを追求した美術監督のボリス・レヴェン

ミュージカル映画としては初のロケが行われる。
ブロードウェイに出演していた21人の他に150人のダンサーを募集した。

61年に公開。



 背景 Backgrosund

1950年代のニューヨーク。
ウェストサイドとは、マンハッタンのセントラルパークの西側地域のWest 61〜65th Street 、現在リンカーン・センター、がある辺り。
撮影が行われた場所は再建建設が行われつつあったが、スタッフが不動産業社を説得して取り壊しを一時中止させ、
巨大な壁を作ったり、簡単な補修工事を施して町並みらいし外観を作った。当時は相当柄の悪い場所で、スムーズに撮影がすすむように、
この地区の「本物の不良軍団」のボスを雇ったらしい。
 

★ Award 

《第34回アカデミー賞11部門受賞》〜10部門+共同監督のロビンスに対しての特別賞)

作品賞
監督賞(ロバート・ワイズ+ジェローム・ロビンス)
助演男優賞(ジョージ・チャキリス)
助演女優賞(リタ・モレノ)
撮影賞(ダニエル・L・ファップ)
ミュージカル音楽賞(ソール・チャップリン+指揮のジョニー・グリーン他)
※バーンスタインは映画制作用の編曲等にはほとんどタッチしていないので対象とされなかった)
美術賞
録音賞
編集賞
衣装デザイン賞
特別賞(ジェローム・ロビンス
)

《ゴールデン・グローブ賞受賞

最優秀映画賞
助演男優賞(ジョージ・チャキリス)
助演女優賞(リタ・モレノ)

《ニューヨーク批評家協会賞作品賞受賞
ニューヨーク・ヘラルド・トリビューン賞受賞


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